共同通信ニュース用語解説 の解説
パナソニックホールディングス
白物家電や電池、自動車部品などを幅広く手がける総合電機メーカー。「経営の神様」と呼ばれた故
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白物家電や電池、自動車部品などを幅広く手がける総合電機メーカー。「経営の神様」と呼ばれた故
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日本の大手電機メーカー、パナソニックグループの持株会社。松下幸之助が1918年(大正7)に創業した松下電気器具製作所が前身。1935年(昭和10)に松下電器産業、2008年(平成20)にパナソニックと社名を変え、2022年(令和4)の持株会社移行に伴い現社名となった。傘下に、家電のパナソニック(株)、乾電池、産業・車載電池のパナソニックエナジー(株)、自動車電動化システムのパナソニックオートモーティブシステムズ(株)、企業向けソリューションのパナソニックコネクト(株)、住宅関連のパナソニックハウジングソリューションズ(株)など8社をもつ。2022年3月時点でグループ会社は532社。おもな子会社は三洋電機、パナソニック・エコシステムズ、中国のパナソニック・チャイナ、北米のパナソニック・ノースアメリカ、サプライチェーン向けソフトウェアのブルーヨンダーなど。本社は大阪府門真(かどま)市。資本金2592億円、売上高7兆3888億円、従業員24万0198人(2022年3月。連結ベース)。東証プライム市場と名証プレミア市場に上場。日経平均株価やTOPIXの構成銘柄の一つである。
二股(ふたまた)プラグ(二灯用差し込みプラグ)など電気・配線器具の製造・販売から事業を始め、戦前・戦後を通じて、自転車用ランプ、ラジオ、洗濯機、冷蔵庫、半導体、テレビ、エアコン、家庭用ビデオ、デジタルカメラ、美・理容器具へと商品群を拡大。水道の水のように安く良質な商品を大量供給する(松下幸之助の水道哲学)との理念に基づき、他社の先行商品より割安で品質を向上させた類似商品を発売する戦略を展開し、組織化した販売店網とあいまって、日本最大の総合家電メーカーに成長した(1984年度の営業利益5756億円)。アメリカ、中国、インド、欧州、中南米、東アジア、中東など世界各地に製造・販売拠点を構築。賃金を欧米並みに引き上げ、週休二日制を1965年(昭和40)に導入し、全都道府県に製造拠点を設けるなど、日立製作所、ソニーグループと並ぶ日本を代表する電機メーカーとなった。しかしバブル経済崩壊後、アジア企業との激しい競争で業績が低迷した。「解雇はしない」との松下幸之助の経営哲学に反し、2001年(平成13)に1万人を超えるリストラを実施。ユニバーサルスタジオ関連会社(旧、MCA社)の売却(2006)、パナソニック電工(株)や三洋電機(株)の完全子会社化によるグループ事業の再編(2011)、プラズマテレビ(2014)・半導体(2020)・太陽電池(2021)事業からの相次ぐ撤退を断行したが、ほぼ40年にわたって1984年の最高益を更新できていない。このため総合家電メーカーから環境・エネルギー企業への転換を進めようと、2022年に事業ごとに経営・投資・採用・給与などの権限を委譲してスピード感ある経営を目ざす持株会社体制へ移行した。
[矢野 武 2023年6月19日]
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