…すべての国や地域が,大きなタイム・ラグを含みつつ,いずれは封建社会から近代資本主義社会へ移行していく,とする単一の発展段階論を前提とする一国史観とは逆に,大航海時代以後の世界は,銀などの貨幣素材,砂糖,茶,ゴム,石油などの換金作物・製品などの大規模な分業システムとして成立している。システムの内部は,自由な賃金労働を主体とする〈中核〉地域と,歴史的にいえば何らかの〈強制〉労働が中心となった〈周辺〉,およびその中間としての〈半周辺〉などに機能分化している。16世紀の成立期には,西欧が中核,再版農奴制の東欧やエンコミエンダや奴隷制のラテン・アメリカが周辺,折半小作制の南欧が半周辺を構成した。…
※「中核」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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