二宮翁夜話(読み)にのみやおうやわ

改訂新版 世界大百科事典 「二宮翁夜話」の意味・わかりやすい解説

二宮翁夜話 (にのみやおうやわ)

二宮尊徳の門人福住正兄が,師の身辺で暮らした4年間に書きとめた《如是我聞録》を整理し,尊徳の言行を記した書。1884-87年正編5巻刊行。正編には233話,続編(1928)には48話を収める。尊徳の自然人生歴史観ならびに報徳思想実体が,平易に,私心を交えず伝えられた,彼の全貌を知るための手引書である。冀北舎刊,のち岩波文庫所収
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山川 日本史小辞典 改訂新版 「二宮翁夜話」の解説

二宮翁夜話
にのみやおうやわ

二宮尊徳の高弟福住正兄(まさえ)が著した尊徳の語録。1845年(弘化2)22歳で尊徳に入門,以後6年間随身し直接教えをうけた著者が,のちにそれをまとめたもの。50歳頃から起稿し,1884~87年(明治17~20)に15巻本として出版。斎藤高行著「二宮先生語録」が漢文体であるのに対し本書は平易な和文体で,尊徳の思想を広めるのに大きな役割をはたした。「二宮尊徳全集」所収。

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