人口推計(読み)ジンコウスイケイ(その他表記)Population Estimates

デジタル大辞泉 「人口推計」の意味・読み・例文・類語

じんこう‐すいけい【人口推計】

国勢調査中間年における毎月毎年人口の状況を把握するために総務省が作成する、国の基幹統計。国勢調査で得られた人口を基に、その後の出生死亡出入国などによる人口の変動を反映させて、毎月1日現在の男女別・年齢階級別人口、毎年10月1日現在の全国各歳別人口、都道府県別・男女別人口などを算出する。
[補説]毎年10月1日現在の推計は大正10年(1921)、毎月1日現在の推計は昭和25年(1950)から実施

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共同通信ニュース用語解説 「人口推計」の解説

人口推計

総務省統計局が5年に1度の国勢調査を基に、月例で公表されている出生数や死亡数、出入国者数の増減などの各データから人口を計算して発表する。国勢調査がない期間の人口推移の把握が目的。毎月1日時点は全国の人口、毎年10月1日時点は都道府県別を含む詳細なデータをまとめる。3カ月を超えて日本に滞在する外国人も含まれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「人口推計」の意味・わかりやすい解説

人口推計
じんこうすいけい
Population Estimates

5年に1回、10月1日現在の人口を把握する国勢調査を補完するために、各年各月1日現在の人口を推計するもの。総務省統計局が実施している人口統計の一つであり、統計法上の基幹統計に位置づけられている。なお、各年10月1日現在の人口については、全国および都道府県別人口(総人口および日本人人口)を算出している。

 国勢調査による人口を基礎(基準人口)として、その後の人口動向を他の人口関連資料から得て、毎月1日現在の人口(全国、常住している外国人を含む総人口および日本人人口)を算出している。算出に用いている統計は、出生児数および死亡者数については人口動態統計厚生労働省)、出入国者数については出入国管理統計(出入国在留管理庁)、国籍異動については法務省資料、都道府県間転出入者数については住民基本台帳人口移動報告(総務省統計局)である。

 以上の算出の経緯から、基準となる国勢調査の実施ごとに、過去にさかのぼって実績値が修正される。たとえば、2005年(平成17)の国勢調査を反映した推計人口の遡及(そきゅう)改定では、総人口は2004年(10月1日現在)の1億2778万7000人をピークに減少に転じたと推計されていた。しかし、2010年の国勢調査を反映した推計人口の遡及改定では、総人口のピークは2008年(10月1日現在)の1億2808万4000人と後ろにずれ込んだなどの結果についても公表している。

[飯塚信夫 2020年9月17日]

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世界大百科事典(旧版)内の人口推計の言及

【将来人口】より

…将来人口がどのように変化していくかを知ることは,中央政府や地方公共団体にとってのみならず,民間企業にとってもその将来計画策定のための最も重要な基本条件である。このような将来人口を測定することを将来人口推計という。人口推計には,このような将来人口のみでなく,人口調査以前の人口や人口調査後の人口を推計する場合がある。…

【人口調査】より

… 日本の近年の国勢調査では常住人口調査となっており,〈常住している者〉とは,当該住居に3ヵ月以上にわたって住んでいるか,あるいは3ヵ月以上にわたって住むことになっている者,と定義されている。なお国勢調査時点以外の人口については,国勢調査人口を基礎に自然増加,社会増加などにより毎月1日現在の総人口,日本人人口を推計する〈人口推計〉が行われている。また住民票の転入前住所による国内人口の地域移動状況の調査として〈住民基本台帳人口移動〉があり,これを利用すればごく近い時期の市町村の各月ごとの人口を知ることができる。…

※「人口推計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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