改訂新版 世界大百科事典 「住友商事」の意味・わかりやすい解説
住友商事[株] (すみともしょうじ)
日本有数の旧財閥系総合商社。本社東京都中央区。住友グループの中核商社。1919年大阪港北接地域の開発と同地域の新港築造を目的として設立された大阪北港(株)が前身。この大阪北港は,44年(株)住友ビルディングとの合併により住友土地工務(株)と改称され,住友財閥の不動産部門となった。第2次大戦後の45年11月,住友財閥は住友本社解体に伴う余剰人員と住友系企業の引揚者を吸収する必要に迫られ,窮余の策として住友土地工務に商事部門を設置し,社名を日本建設産業(株)と改称した。同社が〈財閥商号・商標使用禁止等の政令〉の廃止を機に52年,現商号の住友商事(株)となった。住友系企業の支援をうけて急成長,現在,資本利益率は大手総合商社のトップ・クラス。金属,機械,資源・エネルギーの取扱いが多い。資本金2193億円(2005年9月),売上高2兆0493億円(2005年3月期)。
執筆者:黒田 英夫
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