共同通信ニュース用語解説 「使用済み核燃料」の解説
使用済み核燃料
原発で使い終わった核燃料は強い放射線や高い熱を出すため、原発のプールに貯蔵し年単位で冷却を続けている。政府は全量を再処理して燃料として再利用する「核燃料サイクル」を進めているが、中核となる青森県六ケ所村の再処理工場は完成していない。各地の原発では保管場所が
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原発で使い終わった核燃料は強い放射線や高い熱を出すため、原発のプールに貯蔵し年単位で冷却を続けている。政府は全量を再処理して燃料として再利用する「核燃料サイクル」を進めているが、中核となる青森県六ケ所村の再処理工場は完成していない。各地の原発では保管場所が
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(渥美好司 朝日新聞記者 / 2008年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
…原子燃料ともいい,原子力のエネルギーを原子炉によって利用する際,エネルギーを発生する源になるものをいう。核融合反応を利用する核融合炉での使用が想定される重水素,三重水素なども広義には含むが,一般には核分裂反応を利用する原子炉で使用するもののみをいい,ウランU,プルトニウムPu,トリウムThのいずれか一つ,またはその組合せである。 ウランのおもな同位体はウラン238 238Uとウラン235 235Uであって,それぞれ天然存在比は99.27%と0.72%である。…
…原子力をエネルギーとして利用するために用いられるウランUの一生を核燃料サイクルという。原子力には核分裂エネルギーと核融合エネルギーとがある。核分裂エネルギーの利用では,燃料にはウラン以外にもトリウムThが考えられ,また核融合エネルギーの利用で考えられている燃料は水素の同位体である重水素2H(ジュウテリウム)と三重水素3H(トリチウム)である。これらの燃料についても核燃料サイクルという言葉を用いることがあるが,現実にはまだ利用されていないので,今日では核燃料サイクルといえばウランについてのサイクルを意味する。…
…原子炉の使用済燃料の中から核燃料物質を回収することをいい,あるいは使用済燃料再処理,または単に燃料再処理ということもある。核燃料が原子炉で使用されると,(1)核分裂生成物がしだいに蓄積してきてこれによる中性子吸収が増加し炉の運転が難しくなる,(2)核分裂生成物の蓄積や放射線損傷により核燃料の機械的性質などが変化し燃料体が損傷するおそれがある――ために,ある期間使用したあとはこれを取り出し新しい核燃料と交換する。…
※「使用済み核燃料」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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