前広(読み)マエビロ

デジタル大辞泉 「前広」の意味・読み・例文・類語

まえ‐びろ〔まへ‐〕【前広】

以前。前々。多く「に」を伴って副詞的に用いる。
「―に手形せうために呼びにやった」〈浄・女腹切

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「前広」の意味・読み・例文・類語

まえ‐びろまへ‥【前広】

  1. [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 前方を広く開いたさま。
    1. [初出の実例]「右の手をも臂にてひらき、前ひろにかまへ、手を添たるは」(出典:舞正語磨(1658)下)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( ある時点より前の時の広がりをいう ) 以前。「まえびろに」「まえびろから」の形で、前もって、あらかじめ、かねてよりの意に用いる。
    1. [初出の実例]「壁に馬乗かけては明べき埒も明ぬもの、前びろに手形しゃう為に」(出典:浄瑠璃・長町女腹切(1712頃)中)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android