南部芳松(読み)ナンブ ヨシマツ

20世紀日本人名事典 「南部芳松」の解説

南部 芳松
ナンブ ヨシマツ

大正・昭和期の染織家



生年
明治27(1894)年9月20日

没年
昭和51(1976)年11月5日

出生地
三重県鈴鹿市寺家町

学歴〔年〕
白子町立白子徒弟学校〔明治42年〕卒

主な受賞名〔年〕
紫綬褒章〔昭和34年〕

経歴
子供のころから父親について型紙彫刻を学び、のち山梨、東京、京都などの染色業界の型紙彫刻を幅広く研究。小紋や浴衣友禅などの文様を染める伊勢型紙彫刻の中心地、三重県鈴鹿市で、やがて業界の指導者となった。また地元の工業徒弟学校で8年間講師として後進の指導にも当たったが、数ある型彫り技術の中では突彫が得意。戦後の混乱期に型紙彫刻組合長を務めて型紙の保存振興に尽力生前に収集した伊勢型紙の貴重な資料は鈴鹿市に保管されている。昭和30年仲間5人と一緒に人間国宝に認定される。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「南部芳松」の解説

南部芳松 なんぶ-よしまつ

1894-1976 大正-昭和時代の型紙彫刻家。
明治27年9月20日生まれ。父に伊勢(いせ)型紙彫刻の突き彫りをまなぶ。白子徒弟学校中退後,明治42年山梨県谷村で甲斐絹(かいき)型を,44年から東京の小林勇蔵に中形彫刻をまなんだ。大正2年独立する。昭和30年「伊勢型紙突彫」の保持者として人間国宝。昭和51年11月5日死去。82歳。三重県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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