実質賃金(読み)ジッシツチンギン

デジタル大辞泉 「実質賃金」の意味・読み・例文・類語

じっしつ‐ちんぎん【実質賃金】

名目賃金によって購入できる生活物資サービスの量で表された賃金通常名目賃金指数消費者物価指数で除した実質賃金指数で表される。→名目賃金

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共同通信ニュース用語解説 「実質賃金」の解説

実質賃金

基本給や残業代、ボーナスなどを合計した名目賃金を基に、物価影響を考慮して算出した賃金。名目賃金が上がっても、その分を超えて物価が上昇すると目減りして下がる。厚生労働省毎月勤労統計調査で、前年同月と比べた増減率を示している。勤労統計調査は月の上旬速報値下旬に確報値が公表される。

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精選版 日本国語大辞典 「実質賃金」の意味・読み・例文・類語

じっしつ‐ちんぎん【実質賃金】

  1. 〘 名詞 〙 賃金として支払われる貨幣額を生活物資の物価水準で除して、実際上の購買力に換算した金額。⇔名目賃金
    1. [初出の実例]「賃金労働者および給料生活者の実質賃金は低下した」(出典:時のうごき 1947(1948)〈中野重治編〉バイブルと豆)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「実質賃金」の意味・わかりやすい解説

実質賃金
じっしつちんぎん
real wages

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられているという考え方に基づく。ただ,デフレーター (価格修正因子) として何を用いるかとか,時点の違いや地域の違いによって生じる消費パターンの変化を十分反映したデフレーターであるかどうか,など実質化する際に留意すべき点が多い。今日「賃金」という場合は,通常において名目賃金をさす。これを指数化したものが実質賃金指数である。

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百科事典マイペディア 「実質賃金」の意味・わかりやすい解説

実質賃金【じっしつちんぎん】

労働者が賃金として受け取る貨幣額を名目賃金(貨幣賃金)といい,それで購入できる消費物資とサービスの量を実質賃金という。ふつう実質賃金は,基準年次を100とし名目賃金指数物価指数で除した実質賃金指数で表される。名目賃金が上昇しても,これを上回る物価上昇があれば実質賃金は低下するように,労働者の生活実態を把握するために重要な概念である。

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人材マネジメント用語集 「実質賃金」の解説

実質賃金

・Real Wages 購買力賃金
・従業員に支払われた賃金額(名目賃金)をその時点の消費者物価で除して算定した賃金のことを言う。
・賃金額が2割増しの状況であっても、消費者物価が2割上がれば、実質賃金に変化は発生しない。

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