政権交代(読み)セイケンコウタイ

デジタル大辞泉 「政権交代」の意味・読み・例文・類語

せいけん‐こうたい〔‐カウタイ〕【政権交代】

政権を担当する政党が、それまでとは別の政党に代わること。与党野党が入れ代わること。
[補説]日本では、平成5年(1993)の宮沢内閣(自民党)から細川内閣(連立政権)への交代、平成21年(2009)の麻生内閣(自民党)から鳩山内閣(民主党)への交代などがある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「政権交代」の意味・わかりやすい解説

政権交代
せいけんこうたい

政権をもつ与党とそれをもたない野党の地位の交代をいう。政権交代により政治運営が大きく変る場合もあれば,ほとんど変らない場合もある。それは参加政党の政権掌握の目的,それが掲げる政策,野党と比較した与党の勢力などで決る。また,民主政治体制でも,一党ないし1つの政党連合が圧倒的な優位を長期間保持する優越政党制も少なからず存在している。 1955年から 93年までの日本の自民党政権はその代表例であったが,そこでも政権を掌握する派閥と,その連合の組合せの違いにより,「疑似的な政権交代」が見出される場合もある。しかし,93年8月には非自民8会派による連立政権が誕生,さらに 94年7月には自民党・社会党新党さきがけによる連立政権が実現したように,日本においても本格的な政権交代が行われた。一般に民主政治においては,政権交代は望ましいとされるが,まったく異なる政策をもつ政党間での政権交代は,社会的・経済的に悪影響を及ぼす場合もあれば,政権交代がないことによる政策の継続性が社会・経済に好影響を及ぼす場合もある。

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世界大百科事典(旧版)内の政権交代の言及

【権力分立】より

… 議会多数派と一体となった行政権の強大化に対しては,立法権と行政権の制度上の関係の次元をこえて,政党の存在を視野にとり入れた,実質的な権力分立論が唱えられる。与党の統治機能に対する野党の批判・抑制機能の分立,また,与野党間の政権交代による権力分立という視点がそれである。ただし,政党間の権力分立が機能するためには前提条件があり,一方では,政権交代の現実的可能性を支えるだけの一定の同質的基盤が政党間に成立していなければならず,他方では,与野党が選挙民への日常利益の供給に埋没して争点を提示できないまでに同質化してしまったのでは,それらの間の権力分立を語ることはやはりできなくなってしまう。…

※「政権交代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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