朽葉色(読み)クチバイロ

デジタル大辞泉 「朽葉色」の意味・読み・例文・類語

くちば‐いろ【朽葉色】

枯れた落ち葉のような色。赤みを帯びた黄色
かさねの色目の名。表は赤みがかった黄色、裏は黄色。秋に用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「朽葉色」の意味・読み・例文・類語

くちば‐いろ【朽葉色】

  1. 〘 名詞 〙 ( 落葉の色の意 )
  2. 赤みを帯びた黄色。くちば。
    1. [初出の実例]「うへのくちばいろのおほむ扇に、ただつるのかたをおもてにかかせたまへる」(出典:忠見集(960頃))
  3. 染色の一つ。薄い藍色がかった黄色。黄枯茶(きがらちゃ)
  4. (かさね)色目の名。表は赤みがかった黄色、裏は黄色。秋に用いる。くちば。
    1. [初出の実例]「下人はくちばいろの襖(あを)など心にまかせて着たり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲下)

朽葉色の補助注記

については、表は山吹に裏は黄、表は朽葉に裏は蘇芳(すおう)、表は薄紅で裏は山吹など諸説がある。

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色名がわかる辞典 「朽葉色」の解説

くちばいろ【朽葉色】

色名の一つ。JISの色彩規格では「みのみを帯びた」としている。一般に、くすんだ赤みがかった黄色のこと。秋の落ち葉の色を表す王朝風の優雅な伝統色名である。赤みが強い色を赤朽葉、黄色みが強い色を黄朽葉と呼ぶなど、「朽葉四十八色」といわれるほど微妙な色の違いを見分けていた。江戸時代には系統としてひきつがれ、「四十八茶百鼠しじゅうはっちゃひゃくねず」といわれるようになる。

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