業況判断指数(読み)ギョウキョウハンダンシスウ

デジタル大辞泉 「業況判断指数」の意味・読み・例文・類語

ぎょうきょうはんだん‐しすう〔ゲフキヤウハンダン‐〕【業況判断指数】

企業業界などの景況感数値化した指標。特に、日本銀行四半期一度発表する日銀短観中心となる数値指標。景気がよいと判断した企業の割合から、悪いと判断した企業の割合を引いた数値で、「よい」だけであれば100、「よい」と「悪い」と同数であれば0となる。プラスであれば景気は上向いていると判断。景気の転換点を見るのに用いる。判断指数業況判断DI。→景気動向指数

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「業況判断指数」の意味・わかりやすい解説

業況判断指数
ぎょうきょうはんだんしすう

企業の業況感を数値化した指標。業況判断を尋ねる調査は多数存在するが、ここでは日本銀行(日銀)の全国企業短期経済観測調査(短観)の業況判断指数について解説する。

 日銀短観における業況判断指数は、短観の「判断項目」の一つであり、もっとも注目される指数である。調査では、対象企業に収益を中心とした、業況についての全般的な判断を「良い」「さほど良くない」「悪い」の三つの選択肢から選んでもらう。そのうえで、「良い」と回答した企業の割合から、「悪い」と回答した企業の割合を差し引いた指数を算出している(業況判断DIともよばれる)。

 業況の判断は、回答時点である「最近」と3か月先(次の調査時点)の見通しである「先行き」の両方について調査しており、業況判断指数もそれぞれ算出される。また、規模別(大企業、中堅企業、中小企業)、業種別でも算出される。ニュース等では、大企業製造業の業況判断指数が注目されることが多い。また、日銀の各支店では地域ごとの業況判断指数も算出しており、ホームページで年4回公表している。この地域ごとの業況判断指数を、都道府県単位の景気動向指数の算出に用いている地方公共団体もある。

[飯塚信夫 2021年5月21日]

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