気候変動枠組条約(読み)キコウヘンドウワクグミジョウヤク(英語表記)United Nations Framework Convention on Climate Change

デジタル大辞泉 「気候変動枠組条約」の意味・読み・例文・類語

きこうへんどうわくぐみ‐じょうやく〔‐デウヤク〕【気候変動枠組(み)条約】

気候変動に関する国際連合枠組条約」の略称。1992年の地球サミットで155か国が署名し成立二酸化炭素など、地球温暖化などの気候変化原因となる温室効果ガス濃度の安定化を目標とする。地球温暖化防止条約UNFCCC(United Nations Framework Convention on Climate Change)。→京都議定書

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「気候変動枠組条約」の意味・わかりやすい解説

気候変動枠組条約
きこうへんどうわくぐみじょうやく
United Nations Framework Convention on Climate Change

国際連合のもと,地球温暖化対策の枠組みを初めて定めた条約。正式名称「気候変動に関する国際連合枠組条約」。略称 UNFCCC。1992年6月ブラジルのリオデジャネイロでの環境と開発に関する国連会議 UNCED(地球サミット)で,日本を含む 150ヵ国以上が署名し,1994年3月に発効した。この条約に基づき,1995年以降,気候変動枠組条約締約国会議 COPが毎年開催されることになった。1990年代末までに二酸化炭素 CO2をはじめとする大気中の温室効果ガスの排出量を 1990年の水準に戻すことをおもな目的とし,締約国は具体的施策や排出量などの情報を締約国会議に報告することを義務づけられた。1997年に京都で行なわれた第3回締約国会議 COP3では京都議定書が,2015年にフランスのパリで行なわれた第21回締約国会議 COP21ではパリ協定が,それぞれ採択された。

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世界大百科事典(旧版)内の気候変動枠組条約の言及

【国連環境開発会議】より

…これは環境問題が他の諸問題と深くリンクしていることを示すものだが,とりわけ,従来相反するものとして考えられ,先進国と開発途上国の対立のもとともなっていた環境と開発とについて,それはむしろ互いに依存するものであり,環境を保全してこそ将来にわたる開発が可能となるという主張(持続可能な開発)を説得的に打ち出すものであった。 地球サミットは,この考え方をキー概念として,〈環境と開発に関するリオ・デ・ジャネイロ宣言(リオ宣言)〉,その具体的な行動計画たる〈アジェンダ21〉,また〈森林原則声明〉を採択したほか,地球温暖化防止条約(気候変動枠組条約),生物多様性条約の調印がこの会議でなされた。 リオ宣言は持続可能な開発を実現する諸原則を規定しているが,特徴的なのは,その実現に向けてすべての主体の参加と情報公開がうたわれ(第10原則),女性,青年,先住民,抑圧下の人間等,各主体の関与,役割を明らかにしている点(第20~23原則),また,〈共通だが差異のある原則〉(第7原則)という考え方を打ち出している点である。…

※「気候変動枠組条約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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