熱中症(読み)ネッチュウショウ

デジタル大辞泉 「熱中症」の意味・読み・例文・類語

ねっちゅう‐しょう〔‐シヤウ〕【熱中症】

高温環境にさらされたために起こる障害脱水けいれん虚脱などが現れる。熱射病もこの一種高温障害発症の危険度を判断する数値に、暑さ指数湿球黒球しっきゅうこっきゅう温度)がある。→湿球黒球温度

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

共同通信ニュース用語解説 「熱中症」の解説

熱中症

体温の調節機能が低下して生じる体の不調。高い温度や湿度影響で体内の水分塩分バランスが崩れることで起きる。目まいや頭痛吐き気ほか、けいれんや意識障害を起こすこともあり、ひどい場合は死に至る。炎天下の活動時だけでなく、屋内で安静にしていても発症することがある。総務省消防庁によると、2022年5~9月の熱中症による救急搬送者数は全国で約7万1千人。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

精選版 日本国語大辞典 「熱中症」の意味・読み・例文・類語

ねっちゅう‐しょう‥シャウ【熱中症】

  1. 〘 名詞 〙 高温度下で労働運動をしたために起こる体の異常の総称。脱水・痙攣(けいれん)・虚脱などの症状が現われる。最も重篤なのは熱射病である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「熱中症」の意味・わかりやすい解説

熱中症 (ねっちゅうしょう)

高温下での労働といった職業的原因で起こる熱射病をいう。日本でも,かなり昔から〈よろけ〉という名称で,鉱山等の高温多湿の環境で働く作業者によく起こった熱中症が記載されている。ごく最近まで高熱のもとでの作業は,鉱山,製鉄,紡績工場,ボイラー室等においてよくみられたが,今日では技術革新によって高温作業の内容が変化するとともに,高温にさらされる時間の減少,冷房設備の設置等により,かつてのような極端な作業環境は少なくなってきた。しかしながら異常温度条件による業務上の疾病件数は決して現在でも少なくない。予防対策としては,第一に作業環境の温湿度条件を許容基準以下にし,熱放射の防御,労働時間の制限,適正な休憩時間の設定などによって体温の恒常性を保証し,個人防御として保護具の着用,水分・塩分の補給を行う。また,とくに循環器・腎機能障害のある者にとっては,高温条件下の作業は有害である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「熱中症」の意味・わかりやすい解説

熱中症【ねっちゅうしょう】

熱射病

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の熱中症の言及

【熱射病】より

…高熱の環境に暴露されることによって起こる疾患。高熱条件下での作業といった職業的原因によるものの場合熱中症ということが多く,太陽の直射を受けて発症する場合は日射病といって区別する。人体は,これをとりまく外気温の上昇にともなって末梢循環血液量が増加し,外気と直接に接している皮膚からの放射,対流によって放熱効果をあげているが,38~39℃を超えると,発汗作用による放熱が主力となる。…

※「熱中症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

一度利用した製品を捨てずにそのまま再使用すること。ごみの削減に重要だとされる「3R」の一つで、衣類・服飾品や家電などさまざまな品目が取り扱われている。リユース商品の専門店やイベント、フリーマーケット...

リユースの用語解説を読む