現代自動車(読み)ヒュンダイジドウシャ(英語表記)Hyundai Motor Co., Ltd.

デジタル大辞泉 「現代自動車」の意味・読み・例文・類語

ヒュンダイ‐じどうしゃ【現代自動車】

Hyundai Motor韓国の自動車会社。現代起亜キア自動車グループの中核をなし、傘下起亜自動車をもつ。1967年設立。1976年に三菱自動車協力を得て同国初の国産車を販売。2000年、日本法人ヒュンダイモータージャパンを設立した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「現代自動車」の意味・わかりやすい解説

現代自動車
ひょんでじどうしゃ
Hyundai Motor Co., Ltd.

韓国を代表する自動車メーカー。2021年の販売台数はゼネラル・モーターズGM)を抜き世界4位。韓国だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、インド、中国などでグローバルに事業を展開しており、日本市場には2022年(令和4)に再参入した。かつて日本では「ヒュンダイ」とよばれていたが、2020年から公式呼称を原音に近い「ヒョンデ」に変更した。

 現代財閥(現、現代グループ)の創始者、鄭周永(ていしゅうえい/チョンジュヨン)(1915―2001)が1967年に創業。1968年にフォード社の乗用車のライセンス生産を開始し、1974年に韓国証券取引所に上場した。1975年、韓国初の国産車「ポニー」(イタリアの工業デザイナー、ジウジアーロがデザインし、三菱(みつびし)自動車工業の乗用車ランサー初代のエンジンを使用)を発売し、韓国自動車産業の礎を築いた。1982年には三菱自動車工業が資本参加(のちに解消)。1984年のカナダ向け輸出を皮切りに、北米での販売を開始。トルコ(1997)、インド(1998)、中国(2002)、アメリカ(2005)、チェコ(2008)などに生産拠点を設け、グローバル企業として成長した。1997年のアジア通貨危機時には、破綻(はたん)した起亜自動車を買収、傘下に収めた。2000年に経営危機に陥った現代グループから離脱し、起亜自動車、現代製鉄、現代ロテム(鉄道車両)、現代モービス(自動車部品)などの傘下企業とともに独立企業集団を形成した。おもな車種は乗用車「エラントラ」「グレンジャー」、スポーツ用多目的車「サンタフェ」、電気自動車「IONIQ(アイオニック)」、燃料電池車「NEXO(ネッソ)」など。日本市場には、2001年(平成13)に参入したが販売不振で2010年までに撤退し、2022年からの再参入では電気自動車や燃料電池車の販売に注力している。本社所在地はソウル。2021年12月期(連結)の売上高は117兆6110億ウォン(約11兆1600億円)、純利益は5兆6930億ウォン(約5400億円)。

[矢野 武 2022年9月21日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「現代自動車」の意味・わかりやすい解説

現代自動車
げんだいじどうしゃ

ヒュンダイ・モーター」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の現代自動車の言及

【現代財閥】より

…この間67年には韓国最大の自動車メーカーである。現代自動車(1995年度資本金3067億ウォン)を,73年には現代重工業(造船・重機械製造,1995年度資本金2158億ウォン)を設立し重工業部門を拡充し,76年には現代総合商事の設立によって国内外の受注・販売機能を拡大し,韓国有数の財閥グループとしての地位を固めた。また,80年以降は金融業への進出が進み,銀行,証券業に対する出資が増えている。…

※「現代自動車」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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