産後うつ(読み)さんごうつ(その他表記)Post-partum Depression

共同通信ニュース用語解説 「産後うつ」の解説

産後うつ

出産後数週間~数カ月に10%ほどの女性が経験するうつ病で、子育てへの不安や自信喪失、疲労感や食欲不振といった症状が続く。原因は分かっていないが、家族関係などのストレス妊娠・出産に伴う体の変化が影響すると考えられている。周囲に気持ちを話すこと、休養外出などが予防につながる。発症した場合は専門医にかかり、抗うつ剤心理療法で対処する。

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関連語 周産期うつ病

知恵蔵mini 「産後うつ」の解説

産後うつ

出産後に起こる生活環境の変化や責任の増大などにより、女性やその夫が抑うつ状態になること。うつ病の一分類として「産後うつ病」(略称・PPD)ともいわれる。主に母親育児を担当すること、また出産を機に女性ホルモンの分泌が急激に変化することから、女性が産後うつになることが多い。女性の発症率は、欧米で10~30%とされている。出産の2~3週間後から食欲・意欲減退や睡眠障害、不安といったうつ症状が始まることが多く、数か月、数年単位で続くこともある。子への虐待自殺無理心中などにもつながりうることから、日本では2001年からの母子保健行動計画「健やか親子21」で発生率の減少を目標に掲げ、対策に取り組んでいる。16年1月には、国立成育医療研究センターなどのチームが、妻が出産した後の夫の2割弱が産後うつの傾向を示すとの調査結果を発表した。

(2015-1-7)

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