石炭火力発電所(読み)せきたんかりょくはつでんしょ(その他表記)coal thermal power plant

知恵蔵mini 「石炭火力発電所」の解説

石炭火力発電所

石炭燃料として発電・供給する施設を持つ火力発電所のこと。石炭は石油液化天然ガス(LNG)など他燃料より安価で供給安定性にすぐれており、特に1973年度の第一次オイルショック以降、世界的に広く導入された。しかし二酸化炭素など温室効果ガスの排出量が最も多い発電法であるため、20世紀後半以降は地球温暖化防止の観点から削減が求められている。近年では新興国での利用が著しく、2013年度の全世界における石炭火力発電電力量は9兆6130億キロワット、総発電電力量の41.1%となった。日本では、11年の福島第一原子力発電所事故に起因する原発停止により利用が増えており、13年度には総発電電力量の30.3%に達している。政府は15年7月に30年度の電源構成で石炭火力発電の割合を30%から26%に減らす計画を策定したものの、16年2月8日には同発電所の新設を条件付きで容認することとなった。

(2016-2-9)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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