共同通信ニュース用語解説 「神戸製鋼所」の解説
神戸製鋼所
1905年創業の国内鉄鋼大手3社の一角。2017年10月にアルミや銅製品で検査データを改ざんしていたと発表。18年3月に公表した最終報告書では、納期優先や収益重視の経営姿勢が不正の背景にあったとし、
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1905年創業の国内鉄鋼大手3社の一角。2017年10月にアルミや銅製品で検査データを改ざんしていたと発表。18年3月に公表した最終報告書では、納期優先や収益重視の経営姿勢が不正の背景にあったとし、
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大手の銑鋼一貫メーカー。本社兵庫県神戸市中央区。機械,アルミ圧延など多角化が進んだ複合経営に特色がある。1905年(明治38),総合商社の源流といわれる鈴木商店が当時神戸にあった小林製鋼所を買い取り,その神戸製鋼所として創業したことに始まる。11年(株)神戸製鋼所として分離,独立。第1次大戦で艦船用部品の需要が高まったが,これに前後して機械部門への進出に成功した。また圧延部門にも進出,神戸市脇浜海岸を埋め立て20年以降,棒鋼・機械工場,線材工場を建設した。平炉も増設し鋼材生産量も急増させた。鉄鋼と機械の複合経営の基礎ができたわけである。27年の金融恐慌で親会社の鈴木商店は倒産したが,神戸製鋼所はこの危機を,29年の播磨造船所(現,石川島播磨重工業(株))の分離や,複合経営で乗り切り,線材,溶接棒の生産にも乗り出した。第2次大戦後は朝鮮戦争勃発による特需で急速に立ち直った。59年神戸市灘浜の埋立地に1号高炉を完成させ,70年には兵庫県加古川製鉄所1号高炉に火入れし,銑鋼一貫工場として稼働を始めた。現在,線材のトップメーカーであり,アルミ圧延でも大手である。またプラント輸出にも大きな実績をもつ。資本金2183億円(2005年9月),売上高1兆4438億円(2005年3月期)。
執筆者:下田 雅昭
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鉄鋼業の有力企業。1905年(明治38)鈴木商店が神戸の小林製鋼所を買収し、神戸製鋼所として創業。海軍用の鋳・鍛鋼品や機械工具の生産を中心に成長。第一次世界大戦中に圧延部門に進出し、線材のメーカーとして特色を出し、その後、伸銅、軽金属、各種金属加工、機械工場をもつ多角的企業に発展。第二次世界大戦後の1959年(昭和34)に高炉を有する神戸工場を新設し、銑鋼(せんこう)一貫体制を確立。ついで1970年には兵庫県加古川(かこがわ)市に大規模な一貫製鉄所を建設した。その後は鉄鋼、アルミなどの素材部門と、機械、IC(集積回路)部門をもつ複合経営を展開している。資本金2333億円(2008)、売上高1兆2836億円(2007)。
[中村青志]
『創立100周年記念事業実行委員会・コベルコビジネスサポート株式会社編『神戸製鋼100年 1905―2005』(2006・神戸製鋼所)』
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…第2次大戦後の合併のなかで大きな関心を集めたのは,1965‐70年前後の大型合併である。1964年の三菱三重工の合併(三菱重工業が発足),大阪商船と三井船舶の合併(対等合併で大阪商船三井船舶が発足),65年の神戸製鋼所と尼崎製鉄の合併(神戸製鋼所が存続),66年の東洋紡績と呉羽紡績の合併(東洋紡績が存続),67年の日産自動車とプリンス自動車の合併(日産自動車が存続),70年の八幡製鉄と富士製鉄の合併(対等合併で新日本製鉄が発足)などである。とくに八幡,富士の二大製鉄所の合併は,1968年4月の両社の合併の決意表明以降,実業界や通産省の賛成論と経済学者の反対論が激しく対立し,活発な議論が行われた。…
※「神戸製鋼所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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