移動体通信(読み)イドウタイツウシン(英語表記)mobile communication

デジタル大辞泉 「移動体通信」の意味・読み・例文・類語

いどうたい‐つうしん【移動体通信】

mobile communication携帯電話PHSノートパソコンなど可搬性に優れた端末による、外出先でも利用可能な通信総称モバイルコミュニケーションモバイル通信。→有線通信無線通信

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「移動体通信」の意味・わかりやすい解説

移動体通信 (いどうたいつうしん)
mobile communication

移動体に搭載された通信端末を対象とした通信を移動体通信,その通信システムを移動体通信網という。現在,自動車電話列車電話船舶電話ポケットベルなどが広く実用されている。移動体との通信連絡には無線を使用しなければならない。移動体に搭載される送受信装置は小型,軽量,小電力であることが要求される。移動体は通信中でも移動するので絶えずそれを追いかける追跡交換技術も必要である。移動体通信網を実現するためには,このようなふつうの固定通信とは違った多くの問題を解決する必要がある。

 多数の移動体間の通信は無線基地局を経由して行われる。大規模なシステムでは多数の基地局が必要である。各基地局が受け持つ無線通信範囲をゾーンzoneという。個々のゾーンを小さくすればシステムは複雑化するが,同じ周波数各所で繰り返し使用できるので電波が有効に利用できる。例えばPHS(personal handyphone system)などの簡易形携帯電話には半径100~300mの小ゾーン方式が,携帯電話,自動車電話では半径1.5~10kmの中ゾーン方式が,沿岸船舶電話では半径約50kmの大ゾーン方式が使われている。低周波帯では帯域幅が狭いので多くのチャンネルがとりにくく,高周波帯では建造物などの障害物影響が大きくなって無線伝搬特性が悪化する。したがって,移動体通信にはVHF帯やUHF帯下部の周波数帯がよく使用される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「移動体通信」の解説

移動体通信

高度情報化社会には必要不可欠な通信手段。モバイルコミュニケーションとも言われる。主な用途は音声通話だが、最近はデータ通信用途での活用が進展。いつでも、どこからでも、誰にでも簡単に情報を送信することが可能になった。携帯電話やPHSが代表的。コードレス電話PDA衛星携帯電話、ポケットベル、自動車電話、列車電話、船舶電話、航空機電話も移動体通信に属す。衛星携帯電話などの一部の例外を除き、移動体通信の端末は最寄りの基地局まで無線通信を行ない、基地局以遠の通信は通常の通信と同様に有線で行なわれる。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

IT用語がわかる辞典 「移動体通信」の解説

いどうたいつうしん【移動体通信】

携帯電話、PDAモバイルコンピューターなど、移動できる端末で行う通信の総称。◇「モバイルコミュニケーション」ともいう。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android