生命保険において被保険者の死亡を保険事故とするものを死亡保険というが,死亡保険は,保険期間を基準として,定期保険term insuranceと終身保険に分類される。保険期間を一定の期間に定める定期保険(保険期間中に被保険者が死亡したときにかぎり保険金が支払われる)に対し,被保険者の死亡時までを保険期間とし,一生涯の保障を目的としたのが終身保険である。この保険では,保険料の払込みを在職中に終えることを希望する者が多いため,保険料はある期間・年齢までに払い込む方式が一般的である。終身保険の特徴としては,(1)保険料の支払は早い時期に終わるが保障は一生涯続く,(2)比較的中高年齢者でも加入できる,などが挙げられる。被保険者の遺族の生活保障に重点をおいた保険ではあるが,配当金を積み立てておくと,ある時期からは積立配当金累計が死亡保険金を超えることもあり,財産としても魅力的であるといわれている。また働きざかりには保障を大きくしてライフサイクルに合わせたり,災害保障・医療保障の特約もセットしたりすることもできるため,近年加入者が増加している。
執筆者:佐々木 陽一
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(重川純子 埼玉大学助教授 / 2007年)
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…(1)被保険者が亡くなった場合にだけ保険金が支払われる〈死亡保険〉,(2)被保険者が一定期間経過したあとで生存している場合だけ保険金が支払われる〈生存保険〉,(3)この両者の組合せで,一定期間内に亡くなっても,あるいはその一定期間満了時に生存していても保険金が支払われる〈生死混合保険〉。 死亡保険には,保障期間が1年とか5年とかの一定期間に限定されている〈定期保険〉と,保障期間が特定されておらず,保険に加入後被保険者の生存中ずっと保障が続き,被保険者がいつ亡くなっても保険金が支払われる〈終身保険〉がある。 生存保険は死亡保険と逆に,保険期間の途中で被保険者が亡くなったときには保険金は支払われず,保険料は掛捨てになる。…
※「終身保険」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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