昭和・平成期の小説家
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
小説家。東京都生まれ。東京府立第三中学校を中退。戦後、放浪と無頼の生活を送った後、雑誌編集者などを経て文筆生活に入る。1961年(昭和36)退役軍人の父と息子との葛藤(かっとう)を描いた自伝的な小説『黒い布』で中央公論新人賞を受賞。1977年『怪しい来客簿』で泉鏡花賞、1978年『離婚』で直木賞を受賞した。1982年父子関係を描いた短編『百』で川端康成(かわばたやすなり)賞、1988年『狂人日記』で読売文学賞を受賞。その間一時期、阿佐田哲也のペンネームで『麻雀放浪記(マージャンほうろうき)』など多くの麻雀小説を手がけた。私小説を中心とした純文学と娯楽小説を書き分け、戦後無頼派の生き残りという特異な存在であった。1989年4月10日没。
[編集部]
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
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