多数の小型人工衛星を比較的低い軌道に打ち上げ、一体運用する仕組み。コンステレーションは英語で「星座」の意味。ミサイルの探知・追尾のほか、通信や測位、排他的経済水域(EEZ)の監視などの役割が期待されている。天候観測、農業などビジネスへの活用も見込まれる。一部が破損されても残りが機能を維持できる。政府は、数百機の小型衛星の打ち上げ計画を進めている米国との連携も念頭に置く。米国は4月、第1陣の10機を打ち上げたと発表した。
更新日:
出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
複数の人工衛星を連携させて一つの機能やサービスを達成する方法。コンステレーションconstellationとは「星座」の意味である。全球降水観測計画(GPM)でのコア衛星とコンステレーション衛星との連携のように、一つの大型観測衛星ですべてを観測するのではなく、複数の比較的小型の衛星との協働により、コストパフォーマンスがよく、かつ時間的な分解能(同じ地点の観測頻度)が高い観測体制をつくる方向性のひとつとされる。
具体例としては、GPS(全地球測位システム)において複数の衛星からの電波を受信して地表での位置を確定させる方法や、衛星電話のイリジウムのように、多数の衛星により基本的に地球上どこでも通話できるようにする方法などがある。また、地上の災害状況を観測するものとして、災害監視コンステレーション(DMC:Disaster Monitoring Constellation)が複数の光学衛星を打ち上げて運用されている。同様に、天候や昼夜に関わらず観測できる合成開口レーダー(SAR:Synthetic Aperture Radar)衛星コンステレーションも、ドイツの地球観測衛星TerraSAR-X(テラサーエックス)などで運用されている。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)も船舶位置の把握を目ざす「海事・漁業分野」、病虫害発生などの農地を監視する「農業分野」、森林保護を監視する「森林分野」、渋滞・事故・災害を把握するための「交通物流分野」などで小型衛星コンステレーションビジネスモデルを検討している。
[編集部 2023年8月18日]
米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加