親書(読み)シンショ

デジタル大辞泉 「親書」の意味・読み・例文・類語

しん‐しょ【親書】

[名](スル)
手紙自分で書くこと。また、自筆の手紙。「依頼状親書する」
天皇元首署名のある手紙や文書
[類語](1手紙書簡書信書状書面紙面信書私信私書しょ一書手書手簡書札しょさつ尺牘せきとく書牘しょとく雁書がんしょ雁信がんしん消息便りふみ玉章たまずさレター封書はがき絵はがき郵便

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精選版 日本国語大辞典 「親書」の意味・読み・例文・類語

しん‐しょ【親書】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 自分自身で書くこと。みずから書くこと。また、そのもの。自書
    1. [初出の実例]「生た時に此をば誰にとらすると住持両序勤旧なんどに云をいた歟、又は親書してをく歟」(出典:百丈清規抄(1462)四)
    2. [その他の文献]〔蘇轍‐除日詩〕
  3. 天皇や外国元首の手紙。
    1. [初出の実例]「国書其の他外交上の親書」(出典:公式令(明治四〇年)(1907)一三条)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「親書」の意味・わかりやすい解説

親書
しんしょ

一般的には、自筆の手紙autograph letterを意味し、国家間では、一国の元首が他国の元首にあてた自筆の手紙または書簡をさす。たとえば、1854年(安政1)の日米和親条約神奈川条約)の締結に際し、米使節ペリーは、大統領フィルモアから天皇あての親書を提出した。また、首相または外相対外関係で、自筆でしたためた手紙をもいう。親書中の元首の署名は、別に親署Imperial Signatureとよぶ。

[經塚作太郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「親書」の意味・わかりやすい解説

親書
しんしょ
autograph letter

一国の元首が他国の元首にあてた署名入りの書簡。国書ともいわれた。最近では一国の首相から他国の元首または首相にあてた書簡の呼称にも用いられている。外交機関相互間に交換されるいわゆる外交文書ではないが,広義に考えれば外交文書の一種といってよく,外交上しばしば活用されている。

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普及版 字通 「親書」の読み・字形・画数・意味

【親書】しんしよ

手書。

字通「親」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の親書の言及

【外交】より

… 参事官counsellor大使館における首席書記官を指し,使節団長のいない場合,大使または公使に代わって代理役を務める。 親書autograph letter一国の元首から他国の元首にあてられた署名入りの手紙。直筆の書信という意味。…

※「親書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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