20世紀日本人名事典 「貴司山治」の解説
貴司 山治
キシ ヤマジ
昭和期の小説家
- 生年
- 明治32(1899)年12月22日
- 没年
- 昭和48(1973)年11月20日
- 出生地
- 徳島県鳴門市鳴門町高島
- 本名
- 伊藤 好市
- 学歴〔年〕
- 小卒
- 経歴
- 大正9年大阪時事新報の懸賞小説に入選、同社記者となったが、15年上京、同年「霊の審判」が朝日新聞の懸賞小説に入選。昭和3年無産者新聞に「舞踏会事件」を書いたのを機に日本プロレタリア作家同盟に参加、「忍者武勇伝」「ゴー・ストップ」「赤い踊り子」「同志愛」などを発表、労働者に特に好評だった。昭和9年プロレタリア作家同盟が解散後「文学案内」「詩人」などを創刊、その後思想転換、戦後は開拓農民運動に熱を入れたが、25年から再び大衆小説を書いた。「浪人絵巻」「美女千人城」のほか戯曲「石田三成」「洋学年代記」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報