連続企業爆破事件(読み)れんぞくきぎょうばくはじけん

共同通信ニュース用語解説 「連続企業爆破事件」の解説

連続企業爆破事件

過激派の東アジア反日武装戦線が1974~75年、ゼネコン商社爆弾を仕掛けた事件。反帝国主義、反植民地主義が動機で、海外進出する日本企業が狙われた。グループは「狼」「大地の牙」「さそり」の3部門。警視庁は75年、メンバーらを一斉逮捕。うち佐々木規夫ささき・のりお容疑者と大道寺あや子だいどうじ・あやこ容疑者は、日本赤軍が日航機をハイジャックしたダッカ事件などの超法規的措置で釈放され、逃走中。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「連続企業爆破事件」の意味・わかりやすい解説

連続企業爆破事件
れんぞくきぎょうばくはじけん

1974年(昭和49)後半から翌75年前半にかけ11か所で相次いで発生した企業爆破事件。74年8月30日、三菱(みつびし)重工本社が爆破され、通行人8名が死亡、359名が重軽傷を負ったのを皮切りに、三井物産本社(10月14日)、帝人中央研究所(11月25日)、大成建設本社(12月10日)などが次々爆破され、多数の負傷者を出した。犯行は「東アジア反日武装戦線」によるもので、日本の大企業東南アジアへの経済侵略に反対したものであった。彼らは爆弾教典「腹腹時計」を教本手製爆弾を製造し、天皇特別列車爆破も計画されていたといわれる。75年5月、警視庁は佐々木規夫、大道寺将司ら8名を一斉逮捕(1名は逮捕直後に自殺)、2名を全国に指名手配した。起訴された7名のうち、クアラルンプール事件(75年8月)と日航機ハイジャック事件(77年9月)による「超法規的処置」により、佐々木ら3名が釈放され海外に逃亡、残りの4被告に対し79年11月、東京地裁は死刑2名(大道寺将司と片岡利明)、無期懲役1名、懲役8年1名の判決を下した。82年10月東京高裁は被告側の控訴棄却、87年3月最高裁は上告を棄却して、判決が確定

[小田部雄次]

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