金属を使って作製した型枠の総称。凹凸が組み合わさった上下一体の構造のものが多く、プレスしたり隙間に材料を流し込んだりして製品を作る。同じ形状の製品を連続して大量に作れるため、納期を短くしたり製造コストを抑えたりすることができる。日本金型工業会(東京)によると、2021年の生産高は約1兆4004億円。1991年の約2兆円から減少したものの、20年時点で世界3位のシェアを誇る。
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金属製の型で、鍛造に使われるときは鍛造用金型、プレスに使われるときはプレス用金型、鋳造用に使われるときは鋳造用金型などとよばれる。ダイカスト用金型も鋳造用金型である。プラスチックなどの成形用に使われるものもいう。
ダイカストは、アルミニウム合金や亜鉛合金のように比較的融点の低い金属を高い圧力を加えて金型に押し込む方法であるが、融点のより高い銅合金や、最近では鋳鉄を圧力をとくに加えずに金型に鋳造する金型鋳造法が開発された。鋳鉄の場合は金型の急冷効果を考慮して炭素量、ケイ素量の高い溶湯が用いられ、それでも急冷によって組織が微細化するので高強度の鋳物が得られる。金型表面には塗型を行って過度の急冷を防ぎ、また金型は通気性がないので適当な寸法のガス抜きをつけ、さらに鋳型の予熱温度や製品の取り出し温度など十分な管理が必要である。生産能率の高いことが利点である。
[井川克也]
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