あうさわに(読み)アウサワニ

デジタル大辞泉 「あうさわに」の意味・読み・例文・類語

あうさわに〔あふさわに〕

[副]すぐに。軽率に。
山背やましろ久世若子わくごが欲しと言ふわれ―我を欲しと言ふ山背の久世」〈・二三六二〉
[補説]一説に、逢う時の意の「あふさ」に、急にの意の「あわに」の付いた「あふさあわに」の音変化で、会うとすぐに、の意という。

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精選版 日本国語大辞典 「あうさわに」の意味・読み・例文・類語

あうさわにあふさわに

  1. 〘 副詞 〙 すぐに。たやすく。
    1. [初出の実例]「さ男鹿の萩に貫(ぬ)き置ける露の白珠相佐和仁(あふサワニ)誰の人かも手に纏(ま)かむちふ」(出典万葉集(8C後)八・一五四七)

あうさわにの補助注記

「逢ふさきるさ」の「あふさ」と「あわつ・あわたたし」などの「あわ」を語幹とする「あわに」との複合語で、本来は会うとすぐにの意であるとの説がある。

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