おひょう(読み)オヒョウ

デジタル大辞泉 「おひょう」の意味・読み・例文・類語

おひょう

ニレ科の落葉高木。北地山中自生。葉は先が大きく三つに裂けていて、縁にぎざぎざがある。春、淡黄色小花が群がって咲く。名は、アイヌ語の「オピウ」に由来するといわれ、繊維をとり、厚司あつしとよぶ布を織る。

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精選版 日本国語大辞典 「おひょう」の意味・読み・例文・類語

おひょう

〘名〙 (opiw から) ニレ科の落葉高木。北海道、本州、四国の落葉樹林中に生える。高さ二五メートル、径一メートルに達する。樹皮淡褐色裂け目ができる。葉は互生し、長さ六~二〇センチメートルの広倒卵形か楕円形で、縁に鋸歯(きょし)があり、先が三つに分かれ、中央の裂片は尾状に長くなる。春、淡黄緑色の細かい花が前年の枝の上に群がってつき、熟すと扁平な広卵形で、膜質の翼がある果実となる。樹皮から繊維がとれ、アイヌはアツシ織の材料とする。材は器具・薪炭用。やじな。ねばりじな。あつし。あつ。〔日本植物名彙(1884)〕

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