お染・久松(読み)おそめ・ひさまつ

百科事典マイペディア 「お染・久松」の意味・わかりやすい解説

お染・久松【おそめ・ひさまつ】

浄瑠璃歌舞伎に登場する人物。1710年大坂油屋の娘お染が丁稚久松と心中した事件は,歌祭文(うたざいもん)にうたわれて評判となり,浄瑠璃《お染久松袂の白しぼり》においてその定型を確立した。近松半二の《新版歌祭文》,菅専助の《染模様妹背門松(そめもよういもせのかどまつ)》,鶴屋南北の《お染久松色読販(うきなのよみうり)》などが有名。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「お染・久松」の解説

お染・久松 おそめ・ひさまつ

歌舞伎,浄瑠璃(じょうるり)の登場人物
豪商油屋の娘お染は,丁稚(でっち)の久松と道ならぬ恋のはてに心中する。宝永7年(1710)大坂でおきた心中事件が題材。歌舞伎では「心中鬼門角(きもんかど)」「お染久松色読販(うきなのよみうり)」などの外題人気を博した。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android