けいせい反魂香(読み)けいせいはんごんこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「けいせい反魂香」の意味・わかりやすい解説

けいせい反魂香
けいせいはんごんこう

浄瑠璃。別題『傾城反魂香』『契情反魂香』など。時代世話物。3段。近松門左衛門作。宝永5 (1708) 年頃大坂竹本座初演。絵師狩野元信の 150年忌にあたり,それをあてこんで大津絵の画題詞章に取入れた作品。また同年2月,当時の人気役者1世中村七三郎が急死したことから,かつて大当りをとった『けいせい浅間嶽』を下敷きに,別の当り役名古屋山三を活躍させるよう書かれたともいわれる。狩野元信が自分を慕う傾城遠山の助けにより,六角頼賢の娘銀杏 (いちょう) と結ばれる筋で,反魂香の景事 (けいごと) の文章が特にすぐれ,近松の傑作の一つ。 (→吃又〈どもまた〉)

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「けいせい反魂香」の解説

けいせい反魂香
けいせい はんごんこう

歌舞伎・浄瑠璃の外題
作者
近松門左衛門(1代)
補作者
京屋弥五四郎 ほか
初演
享保4.3(大坂・嵐三右衛門座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

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