つどいの広場事業(読み)つどいのひろばじぎょう

知恵蔵 「つどいの広場事業」の解説

つどいの広場事業

子育て中の親が気軽に集い、語り合って子育ての不安を解消する場を提供する事業。専門職(保健師や保育士など)による相談が用意されていたり、一定研修を修了した支援者が参加し、軽微な相談に応じたり、親子の相手をしたり、子育て関連情報の提供や子育てに関する講習なども行われる。厚生労働省が2002年度から展開し、実施主体は市区町村。公共施設や空き店舗など地域のスペースを利用し、1日5時間、週3日以上開設することとされている。核家族化した子育て家庭が抱える問題を解決できる場としてニーズを満たしている。最も期待できる効果は孤立した子育ての予防、育児不安軽減、子供虐待の一次予防であろう。このような親子の場所づくりは、「子育てグループ活動」が先駆けて発展した。広場の設置運営方式は様々であり、行政NPO法人、ボランティア団体、個人などがかかわる。中でも、行政が場所(施設)を提供し、民間のボランティア団体やNPO法人が運営に当たる方式(公設民営)が増えてきている。06年度の設置数は全国で682(厚生労働省)。

(中村敬 大正大学人間学部人間福祉学科教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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