にふぶに(読み)ニフブニ

デジタル大辞泉 「にふぶに」の意味・読み・例文・類語

にふぶ‐に

[副]にこにことほほえむさま。
「夏の野のさ百合の花の花咲みに―笑みて」〈・四一一六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「にふぶに」の意味・読み・例文・類語

にふぶ‐に

  1. 〘 副詞 〙 にこにことほほえむさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「かる臼は田ぶせのもとに吾が背子は二布夫爾(ニフブニ)(ゑ)みて立ちませり見ゆ」(出典:万葉集(8C後)一六・三八一七)

にふぶにの補助注記

( 1 )イトド━イトイト、イヨヨ━イヨイヨ、タワワ━タワタワなどの関係から類推するとニフブはニフニフにさかのぼる可能性がある。ただし、語根ニフは確認されず、意味も明確ではない。
( 2 )「万葉」には二例認められ、いずれもほほ笑む動作を修飾しており、語の形態から判断して、擬態語の可能性も考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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