ぬっぺり(読み)ヌッペリ

デジタル大辞泉 「ぬっぺり」の意味・読み・例文・類語

ぬっぺり

[副](スル)
顔かたちは整っているが、しまりのないさま。のっぺり。
「―した俳優やくしゃ同様の者と」〈饗庭篁村当世商人気質
ずうずうしいさま。ぬけぬけ。
誕生御子を御世継と、―とはぬかせども」〈浄・本朝三国志〉
[類語]のっぺりつるつるつるりすべすべ平ら平たい平べったいのっぺらぼうずべら坊

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ぬっぺり」の意味・読み・例文・類語

ぬっぺり

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 顔かたちがいかつくなくて、こぎれいなさまを表わす語。
浄瑠璃お初天神記(1733)「あの正直な徳兵衛めをば、ぬっぺりとした顔をして、どのやうにだましたやら」
② 何くわぬ顔をしたり、口先だけで、相手をだまそうとしたりするさまを表わす語。ぬけぬけ。
仮名草子・見ぬ京物語(1659)上「ありもせぬ名に、又よき口をもってぬっぺりといへば」
※浄瑠璃・源平布引滝(1749)一「うはべはぬっぺり裏は恟(びっく)り」
[2] 〘名〙 口先のうまい人などを卑しめていう。
※浄瑠璃・いろは蔵三組盃(1773)一「ヤア薬師寺のぬっぺりめ、諂(へつら)ひぬかす其舌の根」

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