イワギキョウ(岩桔梗)(読み)イワギキョウ(英語表記)Campanula lasiocarpa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イワギキョウ(岩桔梗)」の意味・わかりやすい解説

イワギキョウ(岩桔梗)
イワギキョウ
Campanula lasiocarpa

キキョウ科多年草で,周極地方の寒帯と高山帯に分布する。アラスカアリューシャンカムチャツカ千島列島などに生じ,日本では北海道と本州中部以北の高山帯にみられる代表的な高山植物の一つである。地下茎があり,その先に小さなロゼットをつくって長さ3~5cmの披針形の葉を根生する。花茎は高さ 10cmほどになり,夏にその先に青紫色でらっぱ状のキキョウに似た花を1個ずつ斜め上向きにつけて美しい。花冠は浅く5片に裂け,全体で長さ2~3cm,花冠の内面に毛はない。同じく高山帯に生じる同属近縁のチシマギキョウ (千島桔梗)に似ていて,またしばしば混生することもあるが,後者は花冠が3~4cmと細長く,横ないし斜め下向きに咲き,花色も紫色が濃く,また花冠内面に白い毛が生える点で異なる。

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