イ・テジュン(李泰俊)(読み)イ・テジュン(英語表記)Yi T'aejun

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イ・テジュン(李泰俊)」の意味・わかりやすい解説

イ・テジュン(李泰俊)
イ・テジュン
Yi T'aejun

[生]光武8(1904).1.7. 江原道,畝長面真明里
[没]?
朝鮮の小説家。号は尚虚。日本の上智大学に学んだ。1920年代後半期から名文の小説家として認められ,文芸誌『文章』(1939.2.~41.4.)の編集に携わり,パク・テウォン(朴泰遠)イ・サン(李箱)の属するモダニズム文学グループ「九人会」の座長として,芸術同盟カッププロレタリア文学に対抗した。『不遇先生』(1932),『わびしい話』(1933),『からす』(1936),『福徳房』(1937),『寧越令監』(1939)などの作品がある。1945年の解放後,北朝鮮に入ったが,その芸術至上主義的傾向が批判され,1953年に発覚したイム・ファ(林和)らのスパイ事件にも連座したものと思われ,以後の消息は不明。

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