日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウェアラブル端末」の意味・わかりやすい解説
ウェアラブル端末
うぇあらぶるたんまつ
wearable device
身につけて使う情報機器の総称。明確な定義はないが、スマートフォンやノートパソコンのように携帯するのではなく、体に装着して利用する形態の機器をさす。具体的には、眼鏡やゴーグル、腕時計、ヘッドセットやイヤホン、ネックレスなどのような形状で、単体で完結した性能をもつものと、パソコンやスマートフォンなどと連携して入出力を補助するものとがある。ディスプレーやカメラを内蔵したもの、スマートフォンを操作を可能にするリモコン的なもの、Tシャツタイプで表示機能や身体の状況をモニタリングできる機能をもつものなど、形状や機能は多岐にわたる。
ユビキタス・コンピューティングを実現するための取組みの一つで、1990年代から開発されている。当初、腕時計型のコンピュータや眼鏡型のディスプレーなどが開発、製品化されたが機能やサイズ的な限界もあり、一般にはあまり普及しなかった。その後、2010年代に入ったころから、個々の製品の技術的な進歩に加えて、スマートフォンやクラウドコンピューティングと連携することで機能強化を実現し、実用的な製品が数多く出てきた。
[編集部]