ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウオノエ」の意味・わかりやすい解説
ウオノエ
Cymothoa eremita
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節足動物門甲殻綱等脚(とうきゃく)目ウオノエ科に属する海産動物。海産魚類各種の口腔(こうこう)に寄生し、太平洋、インド洋に広く分布する。雌は体長3.5センチメートル内外、雄は7.5ミリメートルほどで、淡黄色。長卵形で、小さな頭部に続いて7胸節と5腹節、大きな尾節からなる。胸脚の先端は鉤(かぎ)づめ状で、宿主に付着するのに適している。タイ類の口腔にすむタイノエRhexanella verrucosaは、雌雄異型で、雄性先熟の雌雄同体である。そのほか、ウオノエ科には海産魚類の鰓腔(さいこう)や淡水魚類の腹腔に寄生するものがある。
[武田正倫]
…日本沿岸にふつうに見られる。近い種類に,沿岸産の魚類の口腔に寄生するウオノエCymothoa eremita,深海魚に寄生するソコウオノエCodonophilus oxyrhynchaenusや,シマアジに寄生するシマアジノエCodonophilus trigonocephalusなどがいる。【蒲生 重男】。…
※「ウオノエ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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