エピニキオン(英語表記)epinikion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エピニキオン」の意味・わかりやすい解説

エピニキオン
epinikion

競技祝勝歌。古代ギリシアの合唱隊歌一種オリンピアをはじめ各地の祭典競技における勝利をたたえる抒情詩で,勝利者が故郷の町に帰ったときに,神殿への行列の中で,あるいは家の戸口で,あるいは祝宴の際に歌われた。おもな作者シモニデスバキュリデスピンダロス。特にピンダロスのギリシア四大祭典競技の勝利者をたたえた4巻 44歌は最高の傑作としてほぼ完全な形で伝わり,複雑な韻律の3部形式で歌われている。内容的にも通常3部をなし,第1部はたたえられるべき勝利の簡単な紹介,第2部は勝利者の家柄や故郷の町や競技に関係ある神話伝説の歌,そして第3部で勝利者をたたえ,最後は簡単な教訓によって終る。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android