日本大百科全書(ニッポニカ) 「カクテル・ドレス」の意味・わかりやすい解説
カクテル・ドレス
かくてるどれす
cocktail dress
夕食前のカクテル・アワー(夕方5時から8時ぐらいまで)の社交パーティで着られる、男女の略礼服の総称。しかし婦人用をさすのが普通で、イブニング・ドレスほどフォーマルでも豪華でもないが、ある程度の華やかさが求められる。形は、概して胸元を開き、肩をあらわにしたものが好まれ、スカート丈はイブニング・ドレスより短い場合が多い。若い人はスカートに膨らみをもたせるが、年輩の人はストレートに近いデザインが普通。生地(きじ)の材質は重厚なものよりも軽い感じを与えるドレッシーなものがよく、絹、ポリエステルのクレープ、シフォン、ベルベット、レースなどのほか、ラメやビーズなどの光る素材が用いられる。
女性の服を昼の服(デイタイム・ドレス)と夜の服(イブニング・ウエア)とに分けた場合、カクテル・ドレスは夜の服に入るがイブニング・ドレスと同様、近年の女性の生活の形態などの変化に伴い、カジュアルな素材とデザインをもつものに変わってきている。
[田村芳子]