カタナンセ(読み)かたなんせ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カタナンセ」の意味・わかりやすい解説

カタナンセ
かたなんせ
[学] Catananche caerulea L.

キク科(APG分類:キク科)の多年草であるが、一般には一年草として扱う。カタナンケともいう。和名ルリニガナまたはコヤグルマギク。南ヨーロッパ原産。草丈40~60センチメートル、茎は細くて硬く、軟毛がある。葉はほとんど全部根出葉で狭披針(きょうひしん)形、毛があり灰白色を呈す。頭状花は径5センチメートルですべて舌状小花からなり、青色で基部は紫青色、中心は黒紫色。総包葉は乾膜質で真珠のような白色である。花期は初夏日当りのよい、やや乾燥した所を好む。古株になると花つきが悪くなるので、一年草として扱う。日本では梅雨後の湿度高温枯死するので、秋播(ま)きにして春定植する。切り花、ドライフラワーに適する。

[山口美智子 2022年2月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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