コタニワタリ(小谷渡り)(読み)コタニワタリ(英語表記)Phyllitis scolopendrium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

コタニワタリ(小谷渡り)
コタニワタリ
Phyllitis scolopendrium

チャセンシダ科の常緑性シダ植物。温帯山地樹陰によく自生する。根茎は短く,葉は単葉で革質,長楕円状線形,葉脚は心臓形でやや耳状になっている。長さ約 50cm,幅 5cm。葉脈は多数で,中肋から左右斜めに平行に出ている。胞子嚢群は,葉の下面の中肋と葉縁との間に平行に並んで,線形をしている。熟すると褐色になり,並んでいる2つが相接して大きくなり,太い胞子嚢群のようにみえる。オオタニワタリ Asplenium antiquumは似ているが南方暖地にのみ産する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android