ゴイトリン

栄養・生化学辞典 「ゴイトリン」の解説

ゴイトリン

 C5H7NOS(mw129.18).

 甲状腺肥大物質ともいう.ゴイトロゲンの一つ.甲状腺腫を誘発する物質で,チログロブリンへのヨウ素の取り込みを阻害する.キャベツ,カブなどアブラナ科植物のある種のものに含まれる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のゴイトリンの言及

【有毒植物】より

…ヒガンバナなどリコリンやシュウ酸を含む植物と同様に,水にさらせば無毒化する。カラシナなどアブラナ科の植物は体内でゴイトリンを形成し,甲状腺でのヨウ素の取込みを阻害して甲状腺腫多発の原因となる。こうした例や発芽によってソラニンを形成して有毒化するジャガイモの例を含めると,有毒植物の種類と範囲は複雑かつ広範となるが,社会の形態や食性の変化によって有毒植物の認識は変化する。…

※「ゴイトリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」