ジュニア・イヤー・アブロード

大学事典 の解説

ジュニア・イヤー・アブロード

アメリカ合衆国では,学士課程の四つの学年フレッシュマン(最近ではフレッシャー),ソフォモア,ジュニア,シニアと形容されるので,第3学年の1年間を外国の大学に学び,4年間で母校を卒業する仕組みのこと。第1次世界大戦を経た1920年代,東部の複数の大学で開始され,今日まで継続されている。特定大学の卒業生と認められるには,入学後の2年間プラス最終学年は母校に在籍するのが順当であり,他方,留学の成果を学士課程に十分に織り込むには1年間が必要である,との認識の妥協産物でもある。ただし,最近外国で学ぶ合衆国の学生の大多数の滞在期間は半年ないし夏休みのみで,2012年現在,ジュニア・「イヤー」・アブロードの条件を満たす者は約9000人に過ぎない。留学生の専攻分野別では,21世紀に入り理工系が一貫して漸増し,外国語・人文学が漸減しているので,外国の学術水準への疑念ではなく,外国への関心の低下がJYA停滞を招いているといえる。
著者: 立川明

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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