旺文社世界史事典 三訂版 「ダヤン=ハン」の解説
ダヤン=ハン
Dayan Khan
明代モンゴルのタタール(韃靼)部の再興者
生没・在位の年代に関しては諸説ある。ダヤンとは「大元」の音訳で,元朝復興の意図を示す。エセン(=ハン)の横死後,諸勢力による分裂状態が続いていたタタール(韃靼)部では,1470年ごろからイスラーム教徒が内モンゴルの統一に成功し,さらにオイラート部を西北に追いやり,モンゴルの大部分を一時その支配下に置いた。ハンとしての彼はチャハル部を直轄領とし,残りを東西に2分して息子に統治させた。なお,彼の死後,その統一モンゴル国もしだいに崩壊していった。
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