チカフトムシ(読み)ちかふとむし

日本歴史地名大系 「チカフトムシ」の解説

チカフトムシ
ちかふとむし

アイヌ語に由来する地名。表記は「チカフトムシ」が多いが(廻浦日記・協和私役)、「チカフトモウシ」などもみられる(行程記)。「蝦夷日誌」(二編)にチカフトムシとみえ、「夷人共家のうしろ等に、少しヅヽ畑を開きて稗粟を作りけるを見るニ、又南部辺ニ而見るよりは遥によく実りたり」として、「ヱサシの方より此処迄開発し而麦畑となさば、十万石も上るべきやと思わる也」とある。「蝦夷地名奈留辺志」は「鳥の多く居ると云義」と解している。山口顕之進「ソウヤヨリ箱館マテ東部里程記」に「チカフトムシ、此所泊、蝦夷家壱軒、通行屋壱軒、ヱサシより出稼、漁小屋壱軒、茅蔵弐棟、漁業鮭斗」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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