ティーチング・アシスタント

大学事典 の解説

ティーチング・アシスタント

教育補助業務を行う大学院学生。TAと略される。TA制度の目的は,教育的配慮の下に優秀な大学院学生に対し,学生に対する助言や実験・演習等の教育補助業務を行わせ,大学教育の充実と大学院学生の訓練の機会提供を図るとともに,これに対する手当て支給により,大学院学生の処遇改善の一助とすることである。1968年(昭和43)国際基督教大学において大学院博士課程在籍者が非常勤助手として採用されたことが,日本の大学における初期のTA制度とされている。1992年(平成4)からは文部省によってTA経費が計上され,多くの大学においてTA制度が普及することになった。1998年には北海道大学がTAを対象とした研修を開始し,TAを対象としたハンドブックも作成した。アメリカ合衆国の大学のTA制度が起源とされているが,アメリカのTAは単独で授業を担当するなど,日本のTA制度とは異なる点もある。なお,教育補助業務を行う学部学生はSA(スチューデント・アシスタント)と呼ばれる。
著者: 中井俊樹

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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