テシュブ(英語表記)Teshub

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テシュブ」の意味・わかりやすい解説

テシュブ
Teshub

古代オリエントで崇拝されたフリ人の神。ミタンニ王国の神界では最高神の地位を占め,ヒッタイトの神話でも,クマルビの子として生れ,父から王位簒奪して現在の世界を支配する神々の王となったと物語られている。嵐と大気現象を司り,ギリシア神話のゼウスに酷似し,のちにはローマの最高神ユピテルと同一視され,ユピテル・ドリケヌスと呼ばれた。雷を象徴する両刃の斧を手に持ち,雄牛の背に乗った姿に表わされる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android