トチノキ科(読み)とちのきか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トチノキ科」の意味・わかりやすい解説

トチノキ科
とちのきか
[学] Hippocastanaceae

双子葉植物、離弁花類。高木または低木。冬芽に樹脂があるものもある。葉は対生し、掌状複葉。花は雄花と両性花があり、左右相称。萼片(がくへん)は5枚、癒合または離生する。花弁は4~5枚で離生し、基部はつめとなる。雄しべは5~9本で離生。雌しべは1本、子房は上位で3室、各室に2個の胚珠(はいしゅ)がある。果実は蒴果(さくか)。通常1室で3裂し、中に1、2個の種子がある。種子は大形で胚乳はない。北半球の温帯トチノキ属13種、および熱帯アメリカに常緑性のビリア属2種が分布する。トチノキ、マロニエなどが知られる。

[伊藤浩司 2020年9月17日]

 APG分類ではトチノキ科の植物はすべてムクロジ科とされ、トチノキ科は消滅した。

[編集部 2020年9月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android