ナンヤン(南陽)市(読み)ナンヤン(英語表記)Nanyang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナンヤン(南陽)市」の意味・わかりやすい解説

ナンヤン(南陽)〔市〕
ナンヤン
Nanyang

中国華北地方,ホーナン (河南) 省南西部にあるナンヤン盆地の中心都市。ナンヤン地区の行政中心地。ハン (漢) 水の支流パイ (白) 河の西岸にある。古くからホワン (黄) 河流域とチャン (長) 江流域を結ぶ交通の要衝として栄え,漢代には商業や手工業が盛んになって製鉄所もおかれた。軍事上の要地であったため,ウェイ (渭) 河平原 (関中盆地) を目指す劉邦と秦の軍との戦いのほか,幾度か戦火に見舞われている。京漢鉄道の開通後は交通上の重要性は薄れ,肥沃なナンヤン盆地の中心地,パイ河水運の要地にとどまった。 1970年代にチヤオチー (焦枝) 鉄道が通るようになって重要性が高まりつつある。西郊は工業地域で農業機械などの機械工場,綿やさく蚕糸の紡織工場などがある。北東郊のトー (独) 山は玉の産地として有名で,玉彫などの伝統工芸が盛んである。諸葛亮 (孔明) が草堂を営んだ地であり,武侯 (孔明) 祠,読書台などの旧跡がある。人口 37万 4600 (1990) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android