Yahoo!辞書

kotobank > ニヒリズムとは

 

ニヒリズム 【ニヒリズム】

  • 5件の用語解説(ニヒリズムで検索)

世界大百科事典 第2版の解説

ニヒリズム【nihilism 

ラテン語ニヒルnihil(虚無)に基づく造語。あらゆる既成宗教的・道徳的・政治的権威や既成の社会的秩序とそのイデオロギーに対する無条件的な否定立場を表し,虚無主義と訳される。この語が哲学用語として比較的重要意味最初使用された場合一つとして認められているのは,1799年にF.H.ヤコビフィヒテにあてた公開書簡の場合であり,そこではフィヒテの観念論がニヒリズムとして非難されている。一説によれば,弁証法神学対象にも適用したアベラールの説を継承した12世紀の神学者たちの一派のいわゆるニヒリアニズムnihilianism,すなわちキリスト人間性は偶有性にすぎず,キリストは人間としてはニヒルであるという中世キリスト論が,当時のヤコビたちに影響を与えていたといわれる。


All Rights Reserved. Copyright(C)2013, Hitachi Solutions Business, Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

ニヒリズム【nihilism
 
真理・価値・超越的なものの実在やその既成の様態をことごとく否定する思想的立場。
一般に無や空を主張する思想態度。仏教・老荘思想をはじめとして古来から多くの形態がみられる。
特にヨーロッパ近代社会やキリスト教文明の根底に対する否認の思想。一九世紀後半のロシアの文学思潮・革命思想,ニーチェの哲学などに顕著。虚無主義。


(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

ニヒリズム

〈虚無主義〉。語源は〈無・虚無〉を意味するラテン語nihil。一切の既成の価値・秩序・権威を否定する立場。この語の使用はF.ヤコビ(1799年)に始まり,バーダー(1826年)によって信仰知性分裂をもたらした反教会的危険思想の意で用いられ,さらにツルゲーネフが《父の子》(1862年)の中で主人公ニヒリストと呼んで以来一般化し,ニヒリズムは1860年代から1970年代にかけて,ロシアの急進的革命思想として盛行した。
※本文は出典元の用語解説の一部を掲載しています。


All Rights Reserved,Copyright(C)2013,Hitachi Solutions Business, Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ニヒリズム
nihilism

虚無主義の意。ドイツの哲学者 F.ヤコービが『フィヒテ宛書簡』 (1799) でニヒリズムの語を初めて用い,ロシアの小説家 I.ツルゲーネフの小説『父と子』 (1862) によって広まった。認識論的には真理認識の可能性を否定する絶対的懐疑論であり,存在論的には一切の実在の否定である。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。


Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

ニヒリズム 【nihilism
 
虚無主義。
すべての事象根底に虚無を見いだし、何物も真に存在せず、また認識もできないとする立場。
既存の価値体系や権威をすべて否定する思想や態度ツルゲーネフニーチェカミュなどに代表される。

この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内のニヒリズムの言及

【永劫回帰】より
…ニーチェはヨーロッパが依拠してきたいっさいのものを――主体や意識や理性という概念も,科学や宗教や民主主義も――生の実相から離れた虚偽であると看破した。これらの背後にあるプラトン主義やキリスト教も実はニヒリズムの発現でしかないとする彼にとって,唯一の実在は,生成の全体としての自然であり,生の唯一の原理は〈力への意志〉となる。近代的な理性の歴史とその進歩信仰は単なる幕間劇としてその意義を失い,存在の全体の根本性格は無限の時間の中での有限な〈力への意志〉の戯れ,つまり永劫回帰であると彼は言う。…
【神の死】より
ニーチェの用語。〈神は死んだ〉と説いたニーチェにとって,神の死とは単にキリスト教の超克ではなく,ニヒリズムの宣言でもあった。ニーチェによると生の本質は〈力への意志〉であり,力への意志はみずからを維持するために必要な世界解釈を行う。…
【ニーチェ】より
…いずれもアフォリズム集である。《曙光》では特に権力感情の分析が展開され,ヨーロッパ的価値観の底に潜むニヒリズムと〈力への意志〉という後期の問題関連の萌芽が認められる。《華やぐ知慧》には批判的解体に伴うペシミズムから新たな晴朗さへの回復がはっきりと認められる。…
【ハイデッガー】より
…それも人類の歴史の重要な転換期ごとに存在・真理・世界がそのつど別な現象の系列として出現するというだけではなく,それらがきわめて早期からそれぞれの人間的意味を減衰させ,ついには存在と世界の喪失へむかって滔々と流れていくという含みを帯びてくる。すなわち後期ハイデッガーの思想は,その先端において〈ヨーロッパのニヒリズム〉との,ニーチェのそれとはまったく異なる対決へと呼び立てられるのである。この世界はギリシア人のいうコスモスでも,キリスト教徒の信じる摂理の舞台でもなく,もはやいかなる体系化も意味づけをも不可能にする渾沌,無へと突きすすんでいく過程そのものにほかならない。…
※「ニヒリズム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。


All Rights Reserved. Copyright(C)2013, Hitachi Solutions Business, Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

ニヒリズムに近い言葉→ニヒリアニズム|リズム障害|生体リズム|ニヒリスティック|PRISM FUKUI|ニヒリスト|リズム|日周リズム|概日リズム|概年リズム

ニヒリズムの関連情報

ニュース検索

ショッピング検索

「ニヒリズム」のスポンサー検索

スポンサードリンク

 

ページの先頭へ戻る

キーワード情報キーワード情報

関連キーワード関連キーワード

  • アクセスランキングアクセスランキング

  • 08月30日更新
  • rssrss

  • 今日のキーワード今日のキーワード

  • rssrss

お知らせお知らせ